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主に2010年以降にさめしまことえ名義で制作した現代アート作品を紹介します。
新しい作品はこちらになります。

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▼「にぎい、こん!」
 東京都美術館 都美セレクション グループ展 パブリック・ファミリー 2025年
Public Family

にぎい、こん!

運動会の朝、まだ外が暗い中、誰よりも早く起きて炊飯器を開ける。熱さを我慢しながらおにぎりを握る。
お弁当作りは、何日も前から準備してきた。四角い重箱の一段目、二段目、三段目には何を入れるか。デザートはどうするか。見物しているあいだの下の子のジュースやお菓子は。熱中症対策の保冷材や氷、帰宅してからのこと…。

運動会は家族の一大行事です。コロナ禍を経てかなり縮小したもの、場所取りは夫の役目。お弁当作りは妻の役目です。はじめはうまくできなかったけれど、何年もやっているうちに上手にできるようになりました。
たくさんの家族がそれぞれのシートでお弁当を広げる中、我が家のシートを、人から見ても恥ずかしくないよう整えること。父は父として(時に息子として)母は母として、嫁として、子供の活躍をサポートし、しっかりと役割を果たします。運動会では「何位でもいいよ」と言いつつ、一位をめざしてがんばります。子供の順位には一喜一憂。子供が人より勝っていれば、それは親も人より勝っているということだから。
今回の作品は、運動会のお弁当の時間から、「おにぎり」をテーマに制作しました。壁の絵は、早朝に家族のためにおにぎりを握る人をイメージしています。戦時中に撮影された写真からスケッチしました。中央の玉入れかごは、新聞紙を丸めたおにぎりを投げ入れられるようになっています。
タイトルの「にぎい、こん!」は、切り込む、揉みこむという意味を持つ鹿児島の郷土料理「きいこん」「もんこんなます」を知り、握る=「にぎい」、込む=「こん」という方言から造語しました。
時代の変化によって様々な形があることを知ってはいるけれど、とても遠くのことのように感じます。ここにあるのは、決められた枠組みから逃れることのできない自分と、持ってはいけない気持ち。表すことを諦め手のひらに込めたものを表現したいと思いました。

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▼作品名:「なんで騒ぐ」「台所の外泊」2023年
会場:レトロフトMuseo(鹿児島市)

展覧会:「象るふるまい」

そういうことになっているので
そういうもんだと 気にしなければいい
みんなそうだと思えば気も楽だし
あまりよく分からない方が良いだろう
たとえ何か起きたとしても
何もないかのようにふるまう
それは食べるため、生きるため
でもなんで騒ぐか
使い古したタッパーが自分に似ていて
お金のかからない方法で飾った

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​▼展覧会:さめしまことえ個展「なんで騒ぐか」​
 会場:レトロフトMuseo(鹿児島市名山町)
 2025年10月12日~14日

私は家族のためにおにぎりを握ります。最初はうまくできなかったけれど、いつのまにか上手にできるようになりました。朝早く起きると、様々な事を思い描きます。誰かが誰かのために握るけれどいつも一方通行だな、とか。
2023年、鹿児島の川内原発の延長を問う県民投票の署名運動が行われました。県民投票を恐れる県に対し、県庁の前で数人が座り込みをはじめました。何十年もの間、反対活動を続けて来た年配の方たちでした。座り込みは今、多くの人にバカにされ蔑まれる行為となっています。警察や県や世間の目によって、数日で強制的に止められてしまいました。県民投票は、法定数を大幅に上回る数の署名が集まったにも関わらず、行われませんでした。
私たちはいつも一生懸命によく働きます。何か不安の気配があったとしても、黙って働いていなければならない。それが食べるため、生きるため、家族のため。しかし、なぜか胸の内が騒ぐことがあります。時には動物のように、危険を察知した時には決してそちらに行かない。そんな態度の決行です。

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▼作品名:「日の差すおにぎり長い沼」2023年
会場:東静岡アート&スポーツ/ヒロバ(静岡市)

私のふるさとである、東静岡・長沼エリアは、近年開発が進み、大型商業施設やマンションが出来るなど、数年ごとに町の様子が変わる変化の激しいエリアです。
しかしかつては東海道沿いに小さな商店が並び、繊維工場で働く家族が暮らし、その周りに田んぼが広がり、蛙の鳴き声がする静かな田舎でした。おにぎりは日々の営み、カーテンは私自身が幼い頃に見た風景である、家に入り込む日差しや風をイメージしています。
人びとの小さな声は、大きすぎる開発の音にかき消されていきます。

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▼作品名:「にぎい、こん!」2021
(アクリル、紙、新聞紙、ガムテープ、玉入れ籠)
会場:長島美術館(鹿児島市)
​展覧会:「生きる私が表すことは。鹿児島ゆかりの現代作家展」
画像 ©リアライズ

鹿児島では、運動会のお弁当の時間は家族の一大行事で、場所取りは夫の仕事、お弁当作りは妻の仕事です。私も、男女の役割に疑 問を持ちながらも「家族のために」とがんばるうちに、次第に上手に手際良く作れるようになっていきました。そのような経験から 「おにぎり」をテーマに制作することにしました。 中央には運動会の玉入れのようなカゴが立っています。鑑賞者は会場で新聞紙を丸め、黒いガムテープで止め、おにぎりをつくって カゴに投げ入れられるようになっています。会場では子どもから大人まで多くの人が玉入れをしていました。 壁面の女性たちは、家族がまだ寝ている早朝におにぎりを握る女性をイメージしました。戦争にまつわる写真や映像から表情をスケッ チしたものが元になっています。 タイトルは、切り込む、揉み込むという意味を持つ鹿児島の郷土料理「きいこん」や「もんこんなます」があることを知り、握る=「に ぎい」込む=「こん」という言葉から造語しました。 女性たちがその手に込めたものを考え、表現したいと思いました。

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▼「みんなで箱にんげん!」 かごしま文化情報センターKCIC 2020年

参加者同士の距離を保つ、1時間以内で終了、受付は密にならないように、道具の貸し借りは禁止・・・。
制約だらけのコロナ禍で依頼を受け、自分の子どもの不登校にも悩む時期に考えた子ども向けのワークショップ。お互いが分からない状態で集合し、箱の女王 の命令で、参加者は立派な箱人間になるために、運動をしたり、まちを歩いたり、箱の中に絵を描いたりする。顔が見えなくてもお互いの事を想像できるのか。小学校高学年の子どもが多く参加してくれた。

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